フローラル
本当に良い烏龍茶を作ることができる生産者は日本にはまだほとんどいません。本山の高橋氏は香寿でとても有名な、このまだごく限られた生産者の一人です。氏は烏龍茶を作るにあたり台湾製の機械を使っていて、場合によってはお茶も台湾品種を利用しています。ここでご紹介するのは台湾品種で作られた日本の烏龍茶の一つで、春のハサミ摘みです。
はっきりとした甘いフローラルな香気があり、戻り香でもとても強く感じられます。淹れたお茶はあっさりしていますがしっかりとしていて、まずフルーツキャンディやココナッツを思わせる甘さが感じられ、余韻ではフローラルな印象へと広がっていきます。
二煎目以降ではすみれやラベンダーを思わせるフローラルさが際立ってきます。
後口はとても強い美味が続きます。
高橋氏によるハサミ摘みの烏龍茶は手摘みのものと比べると見た目はぱっとしないことがあるかもしれませんが、この春巡は本当に優れた逸品です。
茶種 : 半醗酵茶 (烏龍茶)
産地 : 静岡県静岡市葵区小瀬戸
品種 : 台湾品種
摘採 : 2025年5月11~13日
淹れ方のヒント
茶葉の量: 3g
お湯の量 : 50ml
お湯の温度 : 100°C
浸出時間 : 40s