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木の実、ウッディ、青野菜
うま味★★★☆ / 渋味★☆☆☆
コク★★★☆ / 火入れ★★★☆

東彼杵町は長崎県のお茶の主要産地で、生産しているのはほとんどがぐり茶とも呼ばれる玉緑茶（蒸し製）です。その開発は1950年代にさかのぼり、そのぎ茶は嬉野茶の生産を支える役割をしていました。嬉野は佐賀県のちょうど山の反対側にある小さいけれども古くからあるお茶の産地です。大村湾に面している彼杵の気候は嬉野よりも穏やかで、早く収穫されます。
このやぶきたのかぶせた玉緑茶には、ローストヘーゼルナッツ、プラリネ、バニラや乾いた草を彷彿とさせる力強い香気があります。
口内ではしっかりとしたうま味があり渋みは全くありません。香りは木の実や乾いた木材のような感じですが、植物様の戻り香があって見事なコントラストをなしています。全体としては豊かでなめらかですが、かぶせているのに重たさはありません。
二煎目以降は植物の方がより強くなり、針葉樹の森が少し感じられます。
メリハリがあって香ばしく甘いこの玉緑茶は、やぶきたの力強さと豊かさをはっきりと示してくれています。

茶種: 蒸し製玉緑茶（ぐり茶）
産地 : 長崎県東彼杵郡東彼杵町一ッ石郷
品種 : やぶきた
被覆: 8日間 (直がけ)
摘採 : 2025年4月24日