京都らしい旨みの深さと分厚さに酔えるお茶。
白茎が多少目立ちますが、ねじりの効いた葉が印象的です。ふんわりと覆い被せた時の青のりのような香りで、緑の混じった水色、透明度が高い。軽やかな酸味とオイルを思わせるコクに驚きます。後味は残らず、一口目と変わってずいぶん爽やかです。冷めたときの旨味がとても強いので、湯冷ましをそれほど強くしなくても京都のお茶らしさを感じられます。
二煎目の水色は濁りが多くなります。葉の広がりが大きく、急須の中を圧倒。強い旨み、一煎目の軽やかさを感じません。舌の上を滑るように通りすぎたかと思えば、折り重なるように沈殿していきます。三煎目を熱湯でいれてもなお、渋みはほとんど出ません。再び爽やかさが戻り、軽い甘味と旨味が口の中を撫でていくようです。はっきりとした違いがあるので、煎を重ねる楽しさを味わえます。
茶種 : かぶせ茶
産地: 京都府相楽郡和束町杣田
品種: ごこう
被覆: 14日間 (直がけ)
摘採 : 2025年5月13日
淹れ方のヒント
茶葉の量: 4-5g
お湯の量 : 70ml
お湯の温度 : 60°C
浸出時間 : 70s