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杏子、レモン
醗酵(酸化)度:★☆☆ / コク:★☆☆
渋み:☆☆☆
猿島は茨城県の南西にある、古河市、境町、坂東町、八千代市、常総市一帯に広がるお茶の産地です。その歴史は江戸時代の初めにまでさかのぼりますが、煎茶製造が勢いよく広がったのは、輸出が盛んになった19世紀半ばからです。現在はあまり目立たない生産地ですが、お茶好きの人の間ではとても評判がよく、若い生産者がたくさん、活発に活動しています。
吉田氏は当初、煎茶を製造していましたが、ここ数年は紅茶製造においても広く名を知られるようになりました。
吉田氏は1960年に品種登録された古い品種いずみを復活させました。日本の紅茶用品種の父親であるべにほまれの実生から選抜されたいずみは、釜炒り茶用品種として登録されました。北アフリカ向け輸出用の釜炒り茶となるはずでしたが、この貿易が60年代に急速にすたれるとともにいずみも運命を共にしたのでした。
今では、吉田氏に続いて他にもたくさんの生産者がこの香り高い希少種を植え始め、紅茶や半発酵茶をつくっています。
この春摘みの紅茶は発酵がとても弱く、たぐいまれな上品な香気を呈します。金木犀のオレンジの小さな花のように甘く強い花香があります。品種いずみの特徴であるさわやかな黄桃の香りに、レモンも少し感じられます。
淹れたお茶は絹のようにとてもなめらかですが強さがないわけではなく、花とフルーツの豊かな香りがすばらしい存在感を放っています。この香りは口に長く残ります。
濃厚で複雑な芳香がふんだんにあることから高ランクの紅茶に数えられる、迷うことなく類まれなお茶と呼べる紅茶です。
茶種 : 紅茶
産地 : 茨城県古河市大堤
品種 : いずみ
摘採 : 2025年5月19日
淹れ方のヒント
茶葉の量: 3g
お湯の量 : 150ml
お湯の温度 : 95-100°C
浸出時間 : 5 min