400年前、日本の茶の湯文化が花開いた中心地・宇治で窯を開いた朝日焼は、お茶碗やお茶入れなど、お茶文化にまつわる器を作り続けてきましたが、工房は家族的な構成を保ち、絶えずお茶に寄り添う姿勢がその器からうかがえます。19世紀になると、朝日焼は茶の湯だけではなく、煎茶専用の茶器を作り始めます。お湯呑はもちろんですが、特に宝瓶に力を注いできました。京都の地域では、取っ手のある急須タイプよりも、宝瓶の方が好まれます。この宝瓶は、宇治の山々から採取された土が使われています。この陶土の特徴はとても軽く、釉薬をかけて仕上げた彼のデザインからは、シンプルながらも暖かい雰囲気が伝わってきます。
朝日焼き特有のこの優美な宝瓶は、上質の煎茶をおいしく頂くために工夫を凝らし、考え抜かれた器です。上に大きく開くデザインとぴったりと隙間のない蓋、美しい注ぎ口、そして幅広の茶こしに開けられた150個の穴で茶葉をしっかりと受け止め、スムーズにお茶を注ぐことができます。また、茶殻の取り換えも簡単です。

容量 : 160 ml

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