この萬古焼の素晴らしい急須は、醉月陶苑の三代目清水醉月氏の作品です。
きめ細やかさと、特に濃しの細かさと軽やかさが伝わってくる紫泥の急須には繊細なモチーフがほどこされ、その美しさに目を奪われます。これはペイントでも、型抜きされたモチーフでもありません。実は焼き上げた後に表面を彫って美しい模様を描いているのです。綿密な型紙を急須の表面に張りつけ、砂を吹き付けるサンドブラストと呼ばれる技法です。微妙な色目の違いは彫りの深さで決まります。この萬古焼の紫泥には、深さによって色彩の濃淡で絵柄を浮かして表現することができる特長があるのです。
こちらはアートとしても素晴らしい作品であると同時に、高い品質と実用性を兼ね備えた急須です